キャッシングリボとは、クレジットカードのキャッシング機能で借りたお金をリボ払いで返済することです。急な支出や予期せぬ出費で今すぐお金が必要になったとき、お金を用意する方法としてキャッシングを利用することも選択肢のひとつです。
今回は、キャッシングでお金を借りて、リボ払いで返済する「キャッシングリボ」の仕組みや手数料、メリットや注意点、キャッシングリボとカードローンの違いについて詳しく解説します。キャッシングリボについて知りたい方は、ぜひ参考にしてください。
キャッシングリボとは
一般的なクレジットカードには、購入した商品やサービスの利用代金を支払うことができる「ショッピング機能」と、お金を借りることができる「キャッシング機能」があります。
キャッシングリボとは、このクレジットカードに付帯している「キャッシング機能」でお金を借りて、「リボ払い(リボルビング払い)」で返済することを指します。
また、リボ払いとはキャッシングで借りたお金に手数料(利息など)を加えた金額を、完済まで毎月一定金額で返済する方法のことを指します。
キャッシングリボを利用すると毎月の返済が大きく変動せずほぼ一定金額となり、返済金額を分散することができて毎月の返済負担を抑えられます。
キャッシングリボの仕組みや返済方式
キャッシングリボは、キャッシング機能により借りたお金を毎月一定金額返済する仕組みです。
ここでは、キャッシングリボの主な返済方式について解説します。
- 定率リボルビング方式
- 定額リボルビング方式
- 残高スライド方式
返済方式に応じて仕組みや支払回数、支払金額が異なるため、それぞれの特徴を事前に把握しておきましょう。
定率リボルビング方式
定率リボルビング方式は、借入残高(元金)に対して金融機関が決めた一定の割合を乗じた金額を毎月返済する方式です。例えば、借入残高が50万円で「一定の割合」が3.0%とすると、毎月の返済金額は15,000円となります。
アコムのクレジットカード「ACマスターカード 」も定率リボルビング方式を採用しています。
定率リボルビング方式は、基本的に借入残高が減るにつれて毎月の返済金額が少なくなっていく仕組みですが、「一定の割合」が少ないと元金が減りにくく返済回数が増える点に注意が必要です。
定額リボルビング方式
定額リボルビング方式は、毎月の返済金額を一定にして、固定の金額と手数料(利息など)を返済していく方式です。
例えば、30万円を借りて毎月の返済金額を2万円と決めた場合、別の借入をして借入残高が50万円に増えたとしても、毎月の返済金額は2万円のまま変わりません。一般的に返済が終わる最終回は、毎月の返済金額の2万円に満たない残りの借入残高を返済することになります。
定額リボルビング方式は、借入残高に関係なく毎月の返済金額が一定であるため、無理なく計画的に返済できる特徴があります。一方、借入残高が増えても返済金額が変わらないため、借入残高が減りにくく返済が長期化しやすい点に注意が必要です。
残高スライド方式
残高スライド方式は、借入残高に応じて毎月の返済金額が変動(スライド)する方式です。
仮に、借入残高が10万円単位で増加するごとに返済金額が1万円増加する条件であった場合、借入残高10万円以下は返済金額1万円、10万円超20万円以下は2万円、20万円超30万円以下は3万円といったように、借入残高に応じて毎月の返済金額が変動します。
上記の条件で20万円借りた場合、借入当初の毎月の返済金額は2万円ですが、借入残高が10万円以下になると毎月の返済金額は1万円に減少します。しかし、その後に追加で11万円借入して借入残高が21万円になると、毎月の返済金額は3万円に増加します。
残高スライド方式は、借入残高に応じて返済金額が変動するため借入残高と毎月の返済金額のバランスが自動的に取れる特徴がありますが、追加借入して借入残高が増加すると返済金額も増加するため借入残高や返済金額を定期的に確認する必要があります。
関連リンク:リボ払いとは?定率リボルビング方式などの支払方式の違いや消費者金融のリボ払いについても解説!
キャッシングリボのメリット
キャッシングリボは毎月の返済金額が大きく変動しないため、家計管理がしやすい返済方法です。
ここでは、キャッシングリボの主なメリットについて詳しく解説します。
- 計画的に返済できる
- いつでも繰上返済できる
- キャッシング1回払いを後からリボ払いに変更できる
計画的に返済できる
キャッシングリボは毎月の返済金額がほぼ一定、または大きく変動せず、急な出費で借入残高が増えたとしても毎月の返済金額が大きく変わらないため、計画的に返済しやすいメリットがあります。
ただし、返済方式が「残高スライド方式」は借入残高に応じて返済金額が変動し、「定額リボルビング方式」は毎月の返済金額は一定ですが、借入残高が減りにくいという注意点もあります。
キャッシングリボを利用するときは、利用するクレジットカードの返済方式の特徴を正しく理解しておくとよいでしょう。
いつでも繰上返済できる
キャッシングリボは、一般的に毎月の返済金額に上乗せして返済する「繰上返済」が利用できます。
家計の状況に応じて余裕があるときは、普段よりも多めに返済すると早期の完済も可能であり、返済負担を抑えるのにも効果的です。繰上返済の方法にはATM返済や銀行振込などがあり、金融機関によって利用できる方法が異なります。
ただし、繰上返済をするには振込手数料などの負担が必要な場合もあるため、事前に金融機関に確認しましょう。
キャッシング一括払いを後からリボ払いに変更できる
キャッシングでお金を借りる際、一括払いを選択したものの、「想定外の出費があった」などの理由で返済時に一括払いできる金額が手元にないこともあるでしょう。一括払いが難しい場合、クレジットカードによっては返済金額が確定した後でもリボ払いに変更できます。
返済金額が確定した後からリボ払いに変更するための手続きは、商品や金融機関ごとに異なるため、いつまで手続きが可能か、手続きの方法がインターネット上の会員サイトやアプリのどちらかなど、事前に確認しておくとよいでしょう。
キャッシングリボの注意点
キャッシングリボには、以下のような注意点もあります。特徴を理解してから利用することが大切です。
- 利息が多くなる
- 借入残高が把握しづらい
- ショッピング枠が減る
利息が多くなる
キャッシングを利用すると、借りたことに対する対価として利息が発生します。
元金に利息を加えた金額を毎月返済するため、一括払いに比べて返済総額が増えてしまいます。同じ借入残高でも、利用日数が長くなるほど利息も多くなるため、計画的に返済することが大切です。
ボーナスなど臨時収入があったときや家計の支出に余裕があるときは、前述した繰上返済を行って借入残高を減らすと利息負担を抑えられます。
借入残高が把握しづらい
キャッシングリボで返済をしている途中でも、借入限度額(契約極度額)の範囲内であれば基本的に追加で借入することは可能です。
例えば「定額リボルビング方式」で返済しているときに追加で借入すると、借入残高は増えますが毎月の返済金額は変わらないため返済負担は増えません。そのため、借入残高が把握しづらく必要以上に借入してしまう可能性があります。
借入残高が多くなるほど利息負担も増えるため、借入残高を定期的に確認し、借り過ぎにならないように気をつけましょう。
ショッピング枠が減る
一般的にクレジットカードの総利用枠はショッピング枠とキャッシング枠を合わせた金額で設定されています。そのため、キャッシング枠を利用すると、その分だけショッピング枠が減少するので注意が必要です。
キャッシングリボを利用する際は、今後のショッピング枠の利用予定を確認して計画的に返済するとよいでしょう。
関連リンク:クレジットカードのキャッシング枠とは?限度額の変更方法や利用方法を解説
キャッシングリボとカードローンの違いは?
キャッシングリボと似たサービスとして「カードローン」があります。
カードローンはお金を借りるキャッシング専用のサービスです。
一方、キャッシングリボは前述のとおり、クレジットカードの「キャッシング機能」で借りたお金をリボ払いで返済することを指します。また、一般的なクレジットカードはキャッシングだけでなく、ショッピングでも利用することができます。
どちらも借入限度額(契約極度額)の範囲内であれば原則として繰り返し借入できますが、提供するサービスの違いがあります。
関連リンク:クレジットカードのショッピング機能とキャッシング機能とは?違いや利用方法をわかりやすく解説
まとめ
キャッシングリボは、クレジットカードに付帯するキャッシング機能で借りたお金をリボ払いで返済することです。
主な返済方式には「定率リボルビング方式」「定額リボルビング方式」「残高リボルビング方式」があり、それぞれ借入残高に対して毎月の返済金額が異なるなど特徴があります。
キャッシングリボを利用することで、毎月の返済金額をほぼ一定にすることができるため計画的な返済ができます。また、ボーナスなどの臨時収入があったときや家計に余裕があるときは、通常の毎月の返済に加えて繰上返済することで返済負担を抑えるようにすると早期に完済できるでしょう。
一方、キャッシングリボの利用には、「利息が多くなる」「借入残高が把握しづらい」「ショッピング枠が減少する」などに注意が必要です。
キャッシングリボを利用する際は、毎月の返済金額や返済期間、利息負担など把握しておき、借入残高を確認するようにしましょう。
監修者:高柳 政道
1級ファイナンシャル・プランニング技能士、CFP®、DCプランナー2級 金融コラムニストとして資産運用・生命保険・相続・ローン商品・クレジットカードなど多岐にわたる執筆業務と監修業務に携わり、関わった記事案件は500を超える。 企業に属さないFPとしても活動し、客観的な立場から投資・保険商品の選び方を中心に情報発信を行う。