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2024.02.07

借入一本化(おまとめローン)とは?借入れをまとめるメリットや申込方法を解説 wave

毎月の返済金額や借入件数が多くて悩んでいる方なら検討したい「借入一本化」。借入一本化とは、金融機関で扱っている「おまとめローン」などで、複数社の借入れを1つにまとめることを指します。この記事では、おまとめローンの特徴やメリット・デメリットを紹介するとともに、申込方法や必要書類について、詳しく解説します。  

  1. 借入一本化(おまとめローン)とは? 
  2. 借入をまとめるメリットとは? 
  3. 借入れを一本化するデメリット・注意点とは?
  4. 借入一本化(おまとめローン)の申込方法と必要な書類
  5. まとめ

借入一本化(おまとめローン)とは? 

複数社の借入れを1つにまとめることを借入一本化といいます。

わかりやすくいえば「A社で50万円、B社で30万円、C社で40万円と3社からお金を借りている方が、合計借入額120万円を1社でまとめて借りること」です。  

【借入一本化(おまとめローン)のイメージ】

借入残高借入一本化後
A社50万円D社120万円
B社30万円
C社40万円

おまとめローンは取り扱っている金融機関(「銀行」「消費者金融」「全国労働金庫」)によって特徴が異なります。
まずは、金融機関別におまとめローンの特徴について紹介します。

銀行のおまとめローンの特徴

銀行で扱っているおまとめローンは、金利が低く、契約極度額が高額に設定されている傾向があります。また、消費者金融での借入れやクレジットカードのショッピング利用など、おまとめできる借入れの範囲が広い傾向がある点もメリットです。

一方で通常のローンと同様、銀行系おまとめローンの審査時間は一般的に数日~数週間かかります。そのため、すぐにおまとめローンを契約したい場合は注意が必要です。

消費者金融のおまとめローンの特徴

消費者金融で扱っているおまとめローンは、銀行系おまとめローンに比べて金利が高く、契約極度額が低い傾向があります。

通常の消費者金融カードローンに比べ審査に時間がかかる傾向がありますが、それでも即日融資に対応できる場合もある点はメリットといえるでしょう。

ただし、消費者金融系のおまとめローンでまとめられるのは、消費者金融のからの借入れやクレジットカードのキャッシングに限られ、銀行系カードローンや、クレジットカードのショッピング利用などは、まとめられない場合があります。

通常、消費者金融のカードローンは総量規制の対象となりますが、消費者金融のおまとめローンについては総量規制の例外にあたるため、年収の3分の1を超える借入れができる可能性があることも特徴です。 また、おまとめローンは返済のみとなり、追加の借入れは基本的にできませんので注意しましょう。

全国労働金庫のおまとめローンの特徴

全国労働金庫(以下、ろうきん)とは、お互いを助け合うために労働組合や生協といった会員が資金を出し合って運営していることから営利を目的としていません。そのため、銀行や消費者金融に比べて低金利でおまとめローンが利用できる可能性があります。ただし、契約極度額は大きくありません。

全国に13の労働金庫ネットワークがあり、それぞれ取扱商品が異なります。また、原則、自宅や勤務先が各ろうきんの事業エリア内にある方でなければ申し込みができません。

取扱商品や申込条件も各ろうきんによって異なりますので確認しましょう。

借入をまとめるメリットとは? 

クレジットカードと通帳

借入一本化によって借入れを1社にまとめると、返済日も1つになるため「返済日の管理が楽になる」「毎月の返済金額を減らせる可能性がある」といったメリットがあります。ここでは、借入れをまとめるメリットを2つご紹介しましょう。

返済計画を立てやすく、管理しやすい

複数社からお金を借りていると、返済期日がA社は10日、B社が25日、C社が28日など複数になる場合もあり得ます。

返済期日が複数になると、うっかり返済を忘れたり、口座にお金を入れるのを忘れて残高不足で返済額の引き落としができなくなったりするリスクが高くなる可能性があります。

借入一本化によって借入れを1社にまとめると返済期日も1つになるため、返済計画が立てやすく、返済期日の管理を行いやすくなるでしょう。

返済総額・月々の返済金額が減る

カードローンは一般的に契約極度額が大きいほど金利が下がります。仮にA社から年利18.0%で50万円、B社から年利17.8%で30万円、C社から年利17.0%で40万円借りている方が、D社の年利15.0%でまとめられれば、返済総額や毎月の返済金額を減らせる可能性があります。

【借入一本化(おまとめローン)で返済金額を減らせるイメージ(60回返済)】

借入利率
(実質年率)
借入残高毎月の返済額*
A社18.0%50万円1万3,000円3社合計
3万1,000円
年利15.0%で
借入一本化後
2万9,000円
B社17.8%30万円8,000円
C社17.0%40万円10,000円

(※)千円未満切り上げで計算の場合

借入れを一本化するデメリット・注意点とは?

クレジットカード

一方で、借入れを一本化する場合のデメリットや注意点もあります。おまとめローンを利用する前に確認しておきましょう。

返済期間が延びる・返済総額が増える可能性がある

おまとめローンを返済する際、返済期間が延びることで返済総額が増える可能性があります。

仮にA社、B社、C社から年利18.0%で50万円ずつ借りて、返済期間が36回の場合、毎月の返済額は5万4,228円、利息を含めた返済総額は195万2,163円です。

一方、仮にD社のおまとめローンを年利15.0%で150万円借りて、返済回数72回とした場合、毎月の返済額は3万1,717円と安くなりますが、返済総額は228万3,628円に増えてしまいます。

おまとめローンを提供している金融機関を探さなければいけない

おまとめローンとして利用できる商品は、商品名におまとめローンと表示している商品や、カードローンの利用目的に「おまとめローン可能」などと表示している商品に限られます。

つまり、どのカードローンも、おまとめローンとしての用途が認められているわけではありません。

また、おまとめローンも、銀行のカードローンはまとめられないなど、自身が現在利用しているローンがすべてまとめられるとは限りません。

おまとめローンを利用したいときは、自身が現在利用しているローンがまとめられる金融機関を探す必要があります。

おまとめローンの審査に通らない可能性がある

おまとめローンの契約も審査があり、審査に通らなければ利用できないため、注意しましょう。

消費者金融系のおまとめローンは、条件を満たせば年収の3分の1を超える借入れが可能ですが、返済能力がないと判断されれば、年収の3分の1以下でも審査に通らない可能性があります。

申込人の返済能力は、主に他社の借入状況や信用情報などをもとに判断されます。収入が安定していない方や、年収に対して他社の借入れが多い方、あるいは他社で長期滞納や債務整理をしている方は審査に影響を与える可能性があります。

また、年齢が高い、勤続年数が短いなど申込人の属性も、審査に影響を及ぼす場合があります。

借入一本化(おまとめローン)の申込方法と必要な書類

クレジットカードを確認する女性

おまとめローンは一般的に申し込み、必要書類の提出、審査、契約の流れを経て利用ができるようになります。
アコムのおまとめローンを利用する場合の手順は、こちらをご覧ください。

関連リンク:借換え専用ローン(おまとめローン)

必要な書類の用意

おまとめローンを申し込む際、本人確認書類が必要です。また、1社から50万円を超える借入れを希望する場合や、他社を含めた借入総額が100万円を超える場合は、併せて収入証明書の提出も必要になります。まずは必要書類を用意しましょう。

【本人確認書類(例)】

  • 運転免許証(表・裏)
  • マイナンバーカード(表面のみ)
  • 保険証(表・裏)

本人確認書類に記載されている住所と現住所が異なる場合や、書類に現住所の記載がない場合は、公共料金の領収証や住民票の写しなどの補完書類が必要です。

【収入証明書(例)】

  • 源泉徴収票
  • 給与明細書
  • 市民税・県民税額決定通知書
  • 所得証明書
  • 確定申告書・青色申告書・収支内訳書

原則、最新のものが必要になります。

ローンの申し込み

インターネットや店舗などで、金融機関におまとめローンの申し込みをします。インターネットであれば、必要書類はWeb経由で送信可能です。

審査

申込内容や提出された書類をもとに、申込人の返済能力や信用情報などの審査を行います。金融機関が必要と判断すれば、勤務先に在籍確認をする場合もあるでしょう。

在籍確認とは、申込時に記入した勤務先に実際に勤務しているかどうかを、電話などで確認する手続きのことです。

なお、勤務先への電話は行わず、原則、書類のみで在籍確認をする金融機関もあります。

ローンの契約

審査の結果は、電話やメールで通知されます。審査に通過したあとは、インターネットや郵送、店頭などの方法でローン契約を締結します。

おまとめローンで借り入れたお金で他社の借金の返済

契約が締結されると、お金が振り込まれ、そのお金をもとに他社の借入れを返済します。

なお、おまとめローンの契約をした金融機関が契約者名で、すでに利用している借入先に振り込んで返済を完了させる場合もあるでしょう。

これまでの借入れを返済したら借入一本化は完了です。それ以降は、おまとめローンの契約をした金融機関に毎月返済を行うことになります。

まとめ

カードを持つ女性

借入一本化(おまとめローン)とは、複数社の借入れを1つにまとめることで、銀行や消費者金融、ろうきんなどで取り扱っています。

借金一本化をすると返済計画が立てやすくなり、場合によっては返済総額・月々の返済金額が減るでしょう。

ただし、返済期間が長くなると、月々の返済金額が減っても、返済総額が増える可能性があるため注意が必要です。

また、おまとめローンの種類や条件によっては、すべての借入れをまとめられるとは限りません。おまとめローンの商品概要を理解して、自身に合ったものを選びましょう。


執筆者:金子賢司

CFP 東証一部上場企業で10年間サラリーマンを務める中、金融に興味を持ち、資産運用やローンなどの勉強を始める。以降、ファイナンシャルプランナーとして活動し、個人・法人のお金に関する相談、北海道のテレビ番組のコメンテーター、年間毎年約100件のセミナー講師なども務める。ライティングの得意分野は、カードローン・クレジットカード・保険・投資関連など。趣味はフィットネス。健康とお金、豊かなライフスタイルを実践・発信中。  

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